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指しゃぶりはやめさせるべき?正しいやめさせ方とやめさせ時期

 2017/09/11 子育て・教育
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「指しゃぶり、いつかはやめるだろう・・・」
と思っていても、親としては気になってしまいますよね。

さらに、周囲から「子供の指しゃぶりは親の愛情不足」なんて言葉を見たり聞いたりすると、ますます不安になってしまいませんか?

子供はどうして指しゃぶりをするのでしょう?

指しゃぶりは年齢によっても子供によっても色々な理由や原因があり、専門家や医師でも意見が分かれる場合があります。

子供に指しゃぶりをやめさせるためには、親も子供の指しゃぶりの原因を理解したうえで対処する必要があります。

そこで今回は、そんな子供の指しゃぶりの原因、対処法、やめさせるタイミングをご紹介しますので、参考になれば幸いです。

子供の発達と指しゃぶりの関係

胎児期~1歳

赤ちゃんは、お腹の中にいる時から「おっぱいを吸う練習」のための指しゃぶりをしています。
産まれたての赤ちゃんの指に「吸いだこ」があることもあるくらいです。

衛生的に気になってしまいますが、この頃の指しゃぶりは歯並びなどへの影響も少なく生理的なもので、子供の成長・発達に大切なものです。

1~2歳

1歳~2歳の子供は、眠くなったり、口さみしかったり、手持ち無沙汰になるとつい指しゃぶりをしてしまいがちです。
ですが、遊びに夢中になることも増え指しゃぶりが減っていく時期です。

まだ指しゃぶりをしていたとしても、赤ちゃんの名残が強い時期なので神経質になる必要はありません。
不安やストレスを和らげる役割も担っているため、無理に止めさせる必要はないと言われています。

3~5歳(就学前)

3歳すぎての指しゃぶりは、幼稚園などへの入園をきっかけに恥じらいが出てきて、自発的に止められることが多いです。

日中は指しゃぶりをしないけど、眠るときだけ指しゃぶりをしてしまう子供もいます。

5歳を過ぎる頃には、指しゃぶりをする子供はほとんどいなくなります。

6歳~(小学校入学後)

6歳になると、指しゃぶりをする子供は稀(まれ)です。

6歳になっても指しゃぶりがやめられない子供は、放っておいても自然に止める可能性は低いです。
歯や顎の成長にも悪影響を及ぼすため、大人の手助けが必要になります。

指しゃぶりは何歳でやめさせるべき?

3歳頃までは見守るのが一般的

3歳頃までの指しゃぶりは生理的な行動なので、神経質になって無理にやめさせる必要はないとされています。

とはいえ、ある程度言葉が理解できるようになってきたら、優しく声かけをして教えていってあげましょう。
無理強いはせず、自己肯定感を高めるようなプラスの声かけを意識すると良いです。

  • 「指しゃぶりをやめたら、カッコいいお兄(姉)ちゃんになれるよ」
  • (指をしゃぶらなかったときに)「指しゃぶりしてないね。えらいね。カッコいいね。」
  • 「親指が、お休みしたいって言ってるよ」
  • 「指しゃぶりは赤ちゃんがするものだよ」
  • 「指しゃぶりをする子、ママは嫌いだなぁ」
  • 「指しゃぶり、カッコ悪いよ」

■3歳前でも注意が必要な指しゃぶり

昼間も夜寝るときも頻繁に指しゃぶりをしている場合や、吸いだこが出来るほどの激しい指しゃぶりがみられる場合は、歯や顎への悪影響が懸念されるため、積極的に働きかけをしていく必要があります。

3歳以降の指しゃぶりの原因

指しゃぶりの原因は「愛情不足」と言われることがありますが、実は、指しゃぶりの原因ははっきりしておらず、子供によって様々です。

考えられている大きな原因として、「心理的な原因」「生理的な原因」とがあります。

指しゃぶりの原因は、指しゃぶりを止めるうえでとても大切です。
まずは指しゃぶりの原因が心理的なものなのか、生理的なものなのかを判断しましょう。

■心理的な原因「さびしい・不安・ストレス」

子供は、気持ちを言葉で表現することが苦手です。
生活のささいなことが原因となって、言葉で表せない気持ちを指しゃぶりという形で表現・解消するということがあります。

基本的に指しゃぶりは親指をしゃぶる子供が多いです。

親指の語源は「母親の代わりになる指」とされていることから、心の発達の過程でさみしさや不安など精神的に不安定になった時に「親の代わり」として指しゃぶりという行為をすると臨床的には考えられています。

特に、ある日突然指しゃぶりがはじまった場合は、子供が不安やストレスを抱えるようなできごとがなかったか思い返してみましょう。

【考えられる原因例】
  • 母親の妊娠
  • 兄弟(姉妹)の誕生
  • 引っ越し
  • 幼稚園・保育園の入園
  • 両親の不仲・離婚
  • トイレトレーニング

■生理的原因「癖・習慣」

5歳頃を過ぎても指しゃぶりが続く原因は、生理的原因が多いとされています。

習慣や癖になってしまっている子供は、眠っている時や手持ち無沙汰になったときに無意識に指しゃぶりをするので、癖を意識させる声かけや、指をガードする手袋などの物理的なアプローチ が必要になってきます。

指しゃぶりが与える悪影響

指しゃぶりは、し過ぎると悪い影響をおよぼすことが知られています。

指しゃぶりをしている子供全員に影響が出るわけではないので神経質になる必要はありませんが、ここでは、継続する指しゃぶりによって起こりうる悪影響をご紹介します。

上顎前突(じょうがくぜんとつしょう)/出っ歯

上顎前突(出っ歯)

上の前歯が前に出て口が閉じにくくなり、口呼吸になりやすくなります。
口呼吸になると、虫歯になりやすく、風邪も引きやすくなってしまいます。

開咬(かいこう)

開咬

上下の前歯がかみ合わず、隙間ができます。
喋ると前歯の隙間に舌が入ってしまうため、舌足らずな発音になってしまいます。

交叉咬合(こうさこうごう)

交叉咬合

数本の歯のかみ合わせが上下反対になることによって、顎の中心が左右のどちらかにずれて、奥歯が正常にかみ合わなくなります。
奥歯で頬の内側や舌を咬みやすくなり、口内炎の原因になることもあります。

口元の形が悪くなる

指しゃぶりを放っておくと、歯並びが悪くなることによって顎の骨の発育にまで影響が出て、顎が変形したり、上唇がめくれ上がったような口元になったりします。

衛生的にも悪い

衛生的な観点からみても、色々なものを触った指をしゃぶることは、雑菌を体の中にいれる可能性が指しゃぶりをしない子供よりも高くなります。

指しゃぶりのやめさせ方

「やめたい」という自発的欲求が一番効果的な方法!

「やめさせる」より、子供自身が「やめたい」と思う気持ちが指しゃぶりを止めるための近道であり、最善策です。

親としては、子供自身の自覚をうながし、やめたいと思ったことに対しての手助けをしてあげることが重要です。

「やめたい」と思わせる心理への働きかけ方

指しゃぶりをしていないことを褒める

褒められることは、子供の心の「栄養剤」もしくは「安定剤」になります。
指しゃぶりをしなかったら褒めてもらえるとわかると、また褒められたいという欲求から指しゃぶりから遠ざかっていけます。

■指しゃぶり以外のことで意識的に褒める回数をふやす

褒める行為を意識的に行います。
褒める回数を増やすことによって自己肯定感が高まると、抱えている不安が解消され、指しゃぶりが減っていくことがあります。
今日は何回褒めたかを1日の終わりに確認するなどして、褒める意識を高めましょう。

■抱っこなどのスキンシップを増やす

弟や妹ができたり、保育園や幼稚園に通いはじめたり、生活環境が変わると寂しさや不安から指しゃぶりをすることがあります。
普段時間がとれないパパママも、寝る前の30分は子供と遊んで話をするなど、意識的にスキンシップをとる時間を作ることで子供の寂しさや不安を解消してあげましょう。

■爪に可愛いシールなどを貼ってあげる

爪に子供の好きなシールなどを貼って、遊びの中で指を舐めないようにしようと思う方向へ意識を持って行ってみましょう。

「舐めたらかわいそうだから指なめないでいようね。」
のように、声をかけてあげると良いですね。

■指しゃぶりをしてほしくない理由を説明する

「指しゃぶりをしたらこうなってしまうよ」と写真などを見せて、指しゃぶりをしてほしくない理由や、やめた方が良い理由をきちんと説明することで、やめたい、やめなきゃと思わせるきっかけを作るのもおすすめです。

■何月になったら辞めると約束する

「〇歳になったらやめる」「進級したらやめる」など、家族と約束することもきっかけや意識をつくる方法として有効です。

■指しゃぶりをしている時、しそうな時に手をつなぐ

眠たいときや、癖や習慣で無意識のうちに指しゃぶりをしているときは、注意するのではなく、
「〇〇ちゃんと手を繋ぎたいな」
と声をかけてサッと手を繋いであげることで、心も指も満たされます。

■絵本や遊びなどで気を紛らわせる

手持ち無沙汰になると指しゃぶりをしてしまう場合は、指しゃぶりをしそうな時や、してしまった時に、積極的に遊びなどに誘って気を紛らわせると良いですね。

叱ったり怒ったりするのは逆効果

心理的な原因で指しゃぶりをしている場合、叱ったり怒ったりして止めさせようとすると、逆に固執してしまいます。
親に隠れてこれまで以上に指しゃぶりをしたり、指しゃぶりに変わる別の癖が出てきたりする恐れがあるので注意しましょう。

特に、子供自身も止めたいと思っているのに止められない場合は、子供の自尊心を傷つけてしまうこともあります。

指しゃぶりをやめさせるお助けグッズ

バイターストップ

苦い爪に塗る透明なトップコートです。
やめたいのにやめられない、つい指が口にはいっている、という場合にとても有効です。
大人がなめてもビックリするくらい苦いです。

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かむピタ

こちらも舐めると苦いマニキュアタイプのものですが、アルコール除菌シートなどで落とせるのが特徴です。

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おしゃぶりガード

指をしゃぶることができないように指をガードする手袋のようなものです。
寝ている時に無意識に指しゃぶりをしてしまう子供や、手持無沙汰で指しゃぶりをしてしまう子供に有効です。

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指しゃぶりをやめたくなる絵本3選

ゆびしゃぶりやめられるかな 指しゃぶりの本

画像出典:Amazon

指しゃぶりをやめなかったらどうなってしまうかが描かれている絵本です。
写真も掲載されていますので、指しゃぶりに対しての最初の意識改革におすすめです。

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ゆびたこ

画像出典:Amazon

小学校入学前の指しゃぶりが大好きな女の子の指にできたゆびだこに顔があっておしゃべりまでするという内容です。
かわいくて面白いゆびだこだけど、「指しゃぶりしていてこんなのができたらどうしよう?」と、指しゃぶりをする当事者は考えずにはいられない絵本です。

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なっちゃうかもよ

画像出典:Amazon

子供にしてほしくない癖に対して、「そういうことしていたら、こんな風になっちゃうかもよ?」と絵で説明してくれます。
指しゃぶり以外の気になる癖にもとてもおすすめです。

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まとめ

いかがでしたか?

指しゃぶりをやめる時期の一般的な目安は、3歳頃とされています。
ですが、子供の指しゃぶりの頻度や精神の発達具合には個人差があるので、様子を見ながら指しゃぶり卒業を見守ることも必要です。

子供の内面の心にも目を向け、無理強いせず、子供自身が自分で指しゃぶりをやめたいと思えるように協力するところから始めてみましょう。

3歳頃から就学時期になっても指しゃぶりをやめる気配がなく、歯並びや顎への悪影響が心配されるときは、矯正歯科、小児科、心療内科、精神科などの専門医に相談することをおすすめします。

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