雨の日がつらい!低気圧による偏頭痛や体調不良の対処法8つ

あなたは曇りや雨の日に、頭痛や体調不良で辛い思いをしていませんか?
体が重だるくてやる気がでない。
頭痛や肩こりがひどくなる。
夜はしっかり寝たはずなのに、眠くて眠くて仕事にならない。
天気や季節の変わり目にこんな不調がある人は、気圧の変化(低気圧)が影響している可能性があります。
気圧の変化は避けようがない現象ですが、仕事や日常生活に支障をきたすほど症状が重くなると辛いですよね。
けれど、毎日の生活をほんの少し見直してみると、偏頭痛や体調不良を軽くできる対策法があるんです。
そこで今回は、低気圧による偏頭痛や体調不良の8つの対処法と、片頭痛を予防する9つの方法をまとめました。
▼目次
低気圧の影響による主な症状
曇りや雨の日のつらい症状。
その程度やあらわれ方は人によって様々ですが、主に次のような症状があります。
- 体がだるい、重い
- 気分が落ち込む、やる気がでない
- 頭痛
- 肩こり
- 眠気
- めまい
- 吐き気
- むくみ
- 目がチカチカする
- 腰痛
- 関節痛
- 古傷が痛む
低気圧による体調の変化は男性よりも女性の方が受けやすいと言われていますが、10代~60代のインターネットユーザーを対象に、雨の日の体調に関するアンケート調査を実施したところ、体調に影響が出ると答えた男性は100人中52人だったのに対し、女性は100人中88人もの人が体調の変化を感じていることがわかりました。
【調査対象】全国/10代~60代/男性100人・女性100人(複数回答可)
そして、男女ともにTOP3を占める症状は同じ結果となりました。
男性
1位 体がだるい・重い(100人中26人)
2位 気分が落ち込む・やる気がでない(100人中25人)
3位 頭痛(100人中13人)
女性
1位 体がだるい・重い(100人中63人)
2位 気分が落ち込む・やる気がでない(100人中48人)
3位 頭痛(100人中40人)
そもそも低気圧ってなに?
低気圧とは、周囲よりも空気が少なく、地表にかかる圧力が弱い状態をいいます。
地球には重力があるため、重たい物質はより強い力で地表に引っ張られますが、目に見える物質だけでなく、地球を取り巻く空気(大気)にも重さがあり、空気の量が少ない場所ほど地表にかかる圧力が弱くなるのです。
低気圧だと雨が降るのはなぜ?
空気は、多いところ(高気圧)から少ないところ(低気圧)へ流れるため、低気圧の中では、中心に向かって空気がどんどん流れ込んでいます。そして行き場を失った空気は上空へと流れ(上昇気流)冷やされます。上空で冷やされた空気は、水滴のかたまりや氷の粒(雲)となって空を覆い、やがて重さに耐えられなくなると雨になって地上へ降りてきます。
気圧・天候の変化がもたらすカラダへの影響
気圧・天候の変化によって頭痛やだるさを感じる理由を具体的にみてみましょう。
低気圧・高湿度による影響
低気圧による頭痛
大気の圧力が弱くなると、体にかかる圧力も弱くなります。もちろん頭蓋内の圧力も弱くなるため、脳の血管が広がりやすくなります。そして、広がった血管が炎症を起こしたり周囲にある神経を刺激したりして痛みを引き起こします。偏頭痛の正確な原因は未だ解明されていませんが、これが低気圧による偏頭痛の原因だと言われています。
低血圧によるむくみ
体内の血管が広がり血液が流れる勢いが弱くなる状態を低血圧といいますが、低血圧によってむくみの症状があらわれる人もいます。特に心臓から遠い体の末端(手足)は血流が滞りやすく、余分な水分や老廃物が溜まることでむくみの症状があらわれます。
高湿度によりむくみが加速し、様々な症状へ
さらに、天候が崩れると湿度が高くなります。人は、汗をかくことで体温を調節したり老廃物を排出したりしていますが、湿度が高いと皮膚の表面から汗が蒸発しにくく、体の中に余分な水分を溜め込んでしまうため、体はますますむくみます。そして、むくみによって神経が圧迫され、様々な症状としてあらわれるのです。
低気圧が自律神経に及ぼす影響
気圧の変化は自律神経にもダイレクトに影響を及ぼします。
低気圧が近づいて天気が崩れてくると、酸素が薄く湿度が高い状態になります。つまり、体が酸欠状態になるのです。そして酸欠状態になると、副交感神経が優位になって体は省エネモードに入ります。
副交感神経は、本来は体を休めるときに働く神経ですから、省エネモードになった体で無理に活動しようとするため、体がだるい・重い、やる気がでないと感じてしまうのです。
低気圧による偏頭痛・体調不良の対処法8つ
暗く静かな部屋で休む
■偏頭痛がある人=OK
偏頭痛には、音や光、においに敏感になるといった症状があります。部屋を暗くして安静に過ごしましょう。
■偏頭痛がない人=NG
むくむ・だるいなどの症状は、血流が滞ることで起こります。横になって安静にするよりも、軽いストレッチやマッサージをすると効果的です。
患部を冷やす
■偏頭痛がある人=OK
偏頭痛は、血管が広がることで起こります。患部を冷やすことで血管が収縮し、痛みが和らいできます。
■偏頭痛がない人=NG
むくむ・だるいなどの症状で体を冷やすと、血流がますます悪くなって症状を悪化させてしまいます。マッサージや入浴、足湯など、血流を良くする対策が必要です。
コーヒーなどのカフェインを摂る
■偏頭痛がある人
コーヒー、紅茶、緑茶などに含まれるカフェインには、血管を収縮させる働きがあるため、コップ一杯のカフェイン含有飲料を摂取すると偏頭痛解消の効果が期待できます。
また、鎮痛剤を飲む人は必ず鎮痛剤の成分を確認してください。鎮痛剤には「無水カフェイン」というカフェインが含まれているものがたくさんあり、併用するとカフェインの過剰摂取による頭痛・吐き気・不眠などの中毒症状を起こす場合があります。
ツボを押す
「気」と「血」の通り道(経路)にあるツボ(経穴)を刺激することで、体調改善を促すことができます。
気圧の変化で偏頭痛が起きやすい人は、こちらの記事を参考にしてみてください。
→ 偏頭痛に効果的なツボ
気圧の変化でむくみや体のだるさ・重さを感じやすい人は、こちらの記事を参考にしてみてください。
→ むくみに効果的なツボ
湿気対策を行う
湿気が高いと皮膚の表面から汗が蒸発しにくく、体の中に余分な水分や老廃物を溜め込んでしまうため、様々な体調不良を引き起こす原因になります。除湿器やエアコンを活用して、部屋の湿度を下げましょう。
ただし、一緒に部屋の「温度」を下げすぎないよう注意してくださいね。体が冷えることで起こる不調や病気など、さまざまな悪影響を及ぼすことがあります。
深呼吸する
低気圧が近づいて天気が崩れてくると、酸素が薄く湿度が高い「酸欠状態」になります。ゆっくりと深呼吸をして、意識的に体に酸素を取り込みましょう。
呼吸法は腹式呼吸が理想です。お腹に空気を貯めるイメージで鼻からゆっくりと息を吸い、口からゆっくりと吐き出します。
ストレッチなどの軽い有酸素運動やマッサージをする
■偏頭痛がある人=NG
偏頭痛がある人は、頭痛を取り除くことが先決です。頭痛が治まるまでは、できるだけ安静に過ごしましょう。
■偏頭痛がない人=OK
軽い運動やマッサージで血流が良くなると、体に溜まった余分な水分や老廃物が流れやすくなり、むくみやだるさの解消につながります。
食事を工夫する
低気圧による不調のときに食べると良い食材を積極的に摂り、食べすぎると危険な食材はできるだけ控えましょう。
偏頭痛に効果的な食べ物と、食べすぎると危険な食べ物
むくみを解消する食べ物と、むくみの原因になりやすい食べ物
偏頭痛を予防するには
気圧や天気の影響を受けて偏頭痛を起こしやすい人は、普段から偏頭痛を起こしやすい人に多いと言われています。天気や気圧の影響を完全に防ぐことはできないかもしれませんが、頭痛の原因になることは少しでも対策しておきたいですね。
生活習慣を整える
不規則な生活習慣は、知らず知らずのうちに身体にストレスを与え、ホルモンバランスや自律神経の乱れを引き起こします。睡眠不足、睡眠過多、喫煙、運動不足など、日頃の生活習慣を見直すことが予防・改善に効果的です。
ストレスを溜めない
ストレス社会と言われる現代、ストレスがない生活を送ることは難しいかもしれません。大切なのは、ストレスの原因を知って上手に付き合いながら、適度に発散し、溜め込まないことです。
「笑う」「泣く」「歌う」は、お金がかからないのに効果があるとっておきのストレス解消法です。作り笑いでもOK。映画の力を借りて泣いてもOK。お風呂で熱唱するときは、近所迷惑にならないように気を付けましょう。
適度な運動をする
適度な運動は、健康な身体をつくるだけでなく、脳の働きを活性化させ、精神を安定させる効果があります。ウォーキングやストレッチなどの軽い有酸素運動と、基礎代謝を上げるための筋トレなど、適度に運動する習慣を身につけましょう。
体を温める
偏頭痛持ちは、冷え性の人に多いと言われています。特に血流が滞りやすい下半身は入浴の際にしっかりと温めながらマッサージし、適度な筋肉をつけて代謝をよくすることが冷え症改善に効果的です。また、夏の冷房や冷たい飲み物で体を冷やさない工夫も必要です。
ただし、偏頭痛が起きている最中の入浴や運動は控えましょう。血行が良くなることで、ますます血管を拡げて頭痛を悪化させてしまいます。
水分を摂る
水分不足も偏頭痛の原因のひとつです。私たち人間の身体の約50~60%は水でできていますが、水分は脂肪よりも筋肉に多く含まれるため、男性よりも女性のほうが水分不足になりやすく、冷えやむくみ、偏頭痛などの症状を引き起こしやすくなります。
水を飲む、水分量が多い食事を摂るなど、こまめな水分補給を心がけましょう。
カフェインや特定の食べ物を控える
コーヒー・紅茶・緑茶などのカフェインを含む飲み物は血管を収縮させる働きがあるため、偏頭痛の兆候がみられたとき、または偏頭痛が起きてすぐの一杯は対処法として効果があります。
しかし、頭痛がないときのカフェインは、正常な血管が収縮しすぎてその反動による拡張で偏頭痛を引き起こすおそれがあるため、過剰摂取しないよう注意しましょう。
その他、チョコレート、チーズ、柑橘類、赤ワイン、ハムやベーコンなどの加工食品、インスタント食品、スナック菓子など、偏頭痛の原因になる食べ物の過剰摂取は控えましょう。
規則正しく、栄養バランスを考えた食事を摂る
食事の健康法を調べると、「1日3食がよい」「1日2食がよい」「朝食は少なめに」「朝はしっかり食べること」など、さまざまな健康法があり、結局はどれがいいのか迷ってしまいますよね。
これらは全て正しい方法であり、間違った方法なんです。
人は、体の大きさも、内蔵の強さも、生活スタイルもみんな違うのですから、健康的な食事の摂り方が人によって違うのは当たり前。
テレビで流れる偉い人の食事法や流行よりも、自分に合った規則正しい食事法を見つけて習慣づけることが大事です。
そして何より、栄養バランスを考えた食事を摂り、過食や行き過ぎたダイエットをしないようにしましょう。
急激な温度変化を避ける
急激な温度変化は脳血管を収縮・拡張させて偏頭痛を引き起こすだけでなく、急激な血圧の変化によって脳卒中や心筋梗塞を引き起こしたり、自律神経のバランスが乱れて体調不良を引き起こしたりします。
外部との温度差が5度以上ある場所を行き来すると身体に悪影響を及ぼすリスクが高まると言われていますが、実際には、その日の体調や湿度の影響も考慮する必要があるため、外部との温度差はプラスマイナス3度以内に収めるのが理想です。
夏は冷房が効いた建物から外へ出るとき、冬は浴室やトイレなど部屋ごとの温度差にも注意しましょう。
強い光の刺激や騒音を避ける
視覚、聴覚、嗅覚への刺激は、偏頭痛の原因になります。
まぶしい太陽・テレビ・スマホ・パソコン・対向車や後続車のヘッドライトなどの「光の刺激」、工事現場や街中の「騒音」、電車・デパートのような様々なにおいが混ざり合った人混みの中や香水の「におい」など、外部からの刺激をできるだけ避けることで、予防や痛みの軽減につながります。
気圧の変化を予測して体調管理をしよう
低気圧による頭痛で悩んでいる人におすすめの、気圧の変化を予測できるアプリがあります。
その名は「頭痛ーる」。
各地域ごとの気圧・天気・気温予報を簡単にチェックできるので、頭痛が起きやすい日・時間帯を予測して予定を立てやすくなります。
全国マップでわかる主要都市の気圧・天気・気温・風向き・湿度予報は、出張が多い人に便利ですね。
薬の服用時間やその時の痛み具合を簡単にメモできる機能は、鎮痛剤の飲みすぎ防止にも役立ちます。痛みの傾向をチェックできるようになると、「もうしばらく我慢すれば持ち直す」とわかったときは安静にしたりコーヒーを飲んでゆっくり過ごしたり、鎮痛剤を飲まずに治す対策もとりやすくなります。
頭痛ーる: iPhone、iPad、iPod版
頭痛ーる: Android版
まとめ
いかがでしたか?
いつもの生活習慣を見直して、頭痛や体調不良が起きにくい身体をつくりながら、体調不良を感じたときは早めの対処で症状を軽くできると良いですね。
そして、長く続く頭痛や体調不良を「いつものこと」で終わらせないことも大切です。慣れた症状の影に病気が潜んでいる可能性があることを忘れず、気になる症状がある場合には必ず医療機関を受診しましょう。