スマホが子供に与える影響は?親の知識不足も悪影響の原因になる!

使いやすさと便利さから、年々増え続けているスマホユーザー。
子供のうちから自分専用のスマホを持たせる家庭も増えてきました。
「うちの子にはまだ早いわ」
と思っていても、周りの友達がみんな持つようになると、持たせるべきか悩んだり、成績や友達関係に悪い影響がでないか心配になったりもしますよね。
そこで今回は、スマホが子供に与える良い影響と悪い影響をご紹介します。
▼目次
親の知識不足がトラブルを招く?!
あっという間にスマホを簡単に使いこなす現代の子供達。
それに比べて、親の中には
「インターネットや機械にうとくて細かいことは分からない。」
「電話とLINEとカメラくらいしか使わない。」
という人が想像以上に多いです。
親の知識が乏しいままに子供にスマホを与えてしまうと、スマホの中の世界で子供が何をしているか予測することが難しく、子供がやりたい放題になる危険性が高まります。
大人でも依存症になることがあるスマホです。
正しく使えば便利なツールも、使い方を誤るとトラブルや犯罪に巻き込まれる危険や、日常生活に支障をきたす恐れがあることを忘れてはいけません。
子供が自分の判断で正しく使えるようになるまでは、親がしっかりと利用状況を把握しておく必要があるのです。
スマホを子供に与える6つのメリット
悪い影響ばかりが気になるスマホですが、メリットももちろんあります。
1.ゲーム感覚で学べる学習アプリが豊富
スマホやタブレットには、遊び感覚で学べるアプリがたくさんあります。
学習アプリには、子供がゲームのように興味を持ち、楽しく学習しながら継続できる要素がたくさん詰まっているのです。
2.素早く情報収集ができる
近年、コンピュータやタブレット学習を取り入れた学校は珍しくないほど増えています。それに伴い、家庭にインターネットがあることが当たり前かのような調べ物の宿題が出る学校も増えてきました。
そんな子供たちにとってスマホは力強い味方です。
例えば、辞書で「水車」を調べてみると、「水流の力で回転する原動機」と文字で説明されますよね。
しかしインターネットでは、どのような物体なのかを写真も取り入れて説明してくれるため、実物をイメージして覚えることができるのです。
勉強以外にも、日常生活で出てきたほんの小さな疑問も瞬時に解決できるため、便利に素早く情報収集できるメリットがあります。
3.自分で調べる癖がつきやすい
わからない事が出てきた時、自分専用のスマホが手元にあると、まずは自分で調べることを習慣にさせやすいです。
そうすると、「調べることが面倒だから親に聞く」といった行動が減るでしょう。
自分の中に出てきた疑問を自分で調べ、解決していくことは、大人になってからも必ず必要とされる行動のひとつです。
4.子供同士の連絡がとりやすくなる
子供同士のコミュニケーションのツールとなり、約束や連絡がスムーズになります。
学校のプリントを忘れた!計画帳を書き忘れた!といった時は、画像で撮って伝えることもできるので、手軽に漏れなく情報を伝えることが可能になります。
また、家庭電話を持たない共働きの家庭では、親の携帯にかけて取り次いでもらう必要がなく、連絡が取りやすいといえるでしょう。
5.連絡手段を確保できる
習いごとや塾、クラブ活動の送迎時間の確認や、外出先での待ち合わせなど、連絡手段がほしいと感じることは成長とともに増えていきます。
また、災害時や緊急時には、子供や自分の安全確認や所在確認がしやすくなるメリットがあります。
6.子供の居場所が特定できる
GPS機能が付いているスマホであれば、子供の帰りが遅いときなど心配なときに居場所を特定できるので安心できます。
外出先で迷子になってしまった場合においても現在地を確認できるため、事件・事故に繋がりにくいと言えるでしょう。
スマホを子供に与える7つのデメリット
やっぱり気になるスマホの悪影響。
スマホを与える前に、親も十分に把握しておくことが大切です。
1.視力の低下
スマホの画面を長時間見ることにより、一時的に視力の低下を訴える人が増えています。
スマホから発するブルーライトは、目のピントを合わせる毛様体筋に負担をかけ、視力低下を招くからです。
長時間使い続けることで一時的に落ちた視力の低下を継続する形になるので、その結果、慢性的な視力低下につながるのです。
2.コミュニケーション力の低下
スマホを使ったコミュニケーションは、自分が思ったことを何でも言葉にしやすいです。
しかし、相手の表情が見えないため、自分が意図しないところで誰かを不快にさせたり傷つけたりするケースもたくさんあります。
スマホの中で自分の居場所ができ上がると、生身の人間とのコミュニケーションが自分の思い通りにならないことを苦痛に感じ、自信をなくし、人との関わりを困難にしてしまうこともあります。
言葉を発する場所は機械でも、その向こうには自分と同じ感情を持った人がいるんだということをしっかり理解させる必要があるでしょう。
3.睡眠障害の危険性
スマホの光(ブルーライト)の浴び過ぎは目に負担をかけるだけでなく、自律神経が乱れて睡眠障害を引き起こすことがあります。
睡眠の質が悪くなると、免疫力が低下してさまざまな病気の引き金にもなり兼ねません。
特に、夜寝る前のスマホ使用は脳を覚醒させ、身体が眠るときに必要な副交感神経(リラックスるするための神経)が優位にならなくなり、眠れなくなってしまいます。
4.有害サイトの危険性
子供が知らず知らずのうちにネット犯罪やいじめに手を染めていたら怖いですよね。
有害なサイトは、子供の興味を刺激して後戻りできないほどのめり込ませてしまう危険が潜んでいるため注意が必要です。
<有害サイトの例>
- アダルトサイト
- 出会い系サイト
- 犯罪・暴力・麻薬・誹謗中傷・いじめなどを美化、誘発、助長する恐れのあるサイト
- たばこやお酒、ギャンブルなどの成人向けの嗜好品サイト
- ウイルスに感染したサイト
5.スマホ依存の危険性
スマホは、普段の生活に支障をきたす危険性があるほど、魅力的で高性能に作られています。
友達の投稿やコメントが気になったり、仲間外れにされる恐怖感からズルズルとやめられなかったり、さまざまな理由から見ずにはいられない不安に襲われて睡眠や勉強がおろそかになり、健全な生活を送れなくなってしまうのです。
6.犯罪やトラブルに巻き込まれる危険性
大人でもだまされてしまう有害サイト。
その作りはとても複雑にできていて、子供が見抜くにはとてもハードルが高いといえます。
犯罪や暴力を助長させるようなサイトや、悪口やいじめを誘発させるような学校裏サイトなどは、子供が健全な生活を送る妨げになるだけでなく、ときには犯罪の加害者になる危険性も秘めているのです。
また、アダルトサイトで高額請求をされたり、出会い系サイトでトラブルに巻き込まれたり、被害を受けるケースも増えています。
7.学力の低下
「デジタル認知症」という言葉をご存知ですか?
スマホ、タブレット、テレビ、ゲームなどを長時間使用すると、記憶力、判断力、集中力、注意力などを司る脳の働きが鈍くなってしまうのです。
「学習意欲の科学的研究に関するプロジェクト委員会(東北大学加齢医学研究所・仙台市教育委員会)」によると、スマホの長時間使用は、勉強時間や睡眠時間に関係なく成績を下げる方向に作用する恐れがあると、驚きの研究結果を発表しています。
出典:学習意欲の科学的研究に関するプロジェクトによる市民向けチラシより(PDF)
「だから使わせない!」とは言えないほど子供への普及が進む現代、スマホはどんなに長くても1日1時間以内に抑えるルール作りを徹底する必要があるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
スマホは使い方さえ間違わなければとても便利なツールです。
しかし、わからなかったでは済まされない落とし穴も、実はたくさん潜んでいるのです。
大の大人でも依存してしまうスマホですから、自分で制御できる子供はそんなに多くはないでしょう。
スマホを子供に与える前に、まずは親がスマホの機能やインターネットの仕組みをしっかりと理解してサポート体制を整えること。
そして、親子できちんと話し合うことが大切です。