PMS(月経前症候群)と上手く付き合うための対策は?食生活や生活習慣がカギ!

PMS(月経前症候群)とは、生理が始まる前2週間くらいの間に引き起こされる、身体・精神の不調のことです。生理が始まることで症状が軽減されたり、その月によって症状の程度が異なったりする人もいます。
しかし、PMSによって、日常生活にまで支障が出てしまうのは極力避けたいですよね。
少しでも軽減して快適な生活が送れる方法があるなら、試してみたいと思いませんか?
実は、PMSは食生活や生活習慣などちょっとしたことを見直すだけで、軽減できる場合が多いのです。
この記事では、PMS軽減のために自分自身でできる対策について、詳しくご紹介します。
▼目次
PMSを悪化させやすい主な要因3つ!
PMS(月経前症候群)は、何気ない日常の生活習慣が原因で、症状を悪化させることが多いです。
まず始めに、PMSを悪化させてしまう主な要因を見てみましょう。
ストレス
女性の社会進出が進んだ現代、任された責務をこなすためについついハードワークになってしまい、身体的・精神的に無理をしてしまう女性が多い傾向にあります。
このようにストレスを溜めてしまう背景のひとつには、溜まったストレスを上手く発散できないことが挙げられます。
中には、部署の移動・新しい人間関係の構築など、ちょっとした環境の変化にも敏感に反応し、ストレスとして溜め込んでしまう人もいるのです。
自律神経の乱れや免疫力の低下
身体的・精神的ストレスによって交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、心や体が不調となってしまうことがあります。
こういった自律神経のバランスが崩れるのには、光の明暗・温度・音などが関連しています。
「朝日を浴びて昼活動し、夜は落ち着いた状態で就寝する」ように心がけることで、生体リズムと共に自律神経を正す第一歩となるのです。
身体的・精神的に負荷がかかると、免疫力も低下しがちなので、無理をしすぎないように注意する必要があるでしょう。
考え方や性格
一つのことを深く考えすぎてしまったり、うまくできないことに責任を感じてしまったりする、いわゆる「真面目に考えすぎる」タイプの人は、ストレス要因が多くなりがちです。
時には自分を許し、次への課題として前向きに捉えるようにすると良いでしょう。
とはいえ、個人の性格ですから、そう簡単に考え方を変えることができないのも現実です。
PMSの際に避けた方が良い嗜好品や食べ物3つ!
PMSは、日常的に食べる食品によって症状の程度が変わってくる場合があります。
そして、PMSが全般的に酷い人や、時期によって症状の現れ方が変わる人については、摂り過ぎに注意すべき食品・嗜好品があります。
全く摂らないのもストレスを抱えてしまったり、逆に栄養バランスが悪くなってしまったりするため、「少し抑える」程度に捉えていただければと思います。
糖質を多く含むもの
生理前は食欲が増して、いつもより多く甘いものを食べてしまったり、食べる量が増えてしまったりすることはありませんか?
これは、黄体ホルモンの量が増加することによって起こる現象なのですが、「糖質を多く含むもの」の摂取については注意する必要があります。
「糖質を多く含むもの」の例としては、砂糖を多く含むもの、フルーツ(果糖を多く含むもの)、糖質の元になる炭水化物などが挙げられます。
これらの食べ物は血糖値の上昇が速いため、体は急激に上がった血糖値を下げようと働きかけます。
そうすると、体内では、血糖値を下げる働きをする「インスリン」というホルモンが大量に分泌され、逆に血糖値を急激に低下させてしまうのです。
その結果、低血糖状態となり、集中力が低下したり、イライラしやすくなったり、無気力になったりというような、体の不調を生じさせる結果となってしまいます。
また、食事を摂るときは、ぜひ食べる順番も意識してみてください。
「野菜類」→「たんぱく質」→「炭水化物」の順番で食べることによって糖の吸収を緩やかにし、血糖値の急激な上昇を抑えることができます。
刺激が強いもの
カフェインは、交感神経を刺激して覚醒させる効果があるため、仕事中などに定期的に摂取する人も多いでしょう。
しかし反対に、イライラを増大させてしまう働きもあるため、カフェインを含むコーヒーや紅茶などは、生理前の期間は通常よりも控えた方が良いとされています。
同様に刺激が強いものとしては、
- 辛すぎるもの(香辛料が多い・韓国料理など)
- お酒などのアルコール類
- ジャンクフード
などが挙げられます。
全くなくすとストレスになってしまう人は、いつもより減らす、大量摂取を控えるようにしてみてください。
そして、辛いものについては程度を調節して摂取することが大切です。
たばこ
たばこもカフェイン同様に、交感神経を刺激する効果があるため、その反動でイライラを増大させてしまいます。
ついいつもの習慣でたばこに手が伸びてしまう人も、PMSの期間は特に吸い過ぎないよう注意しましょう。
また、日常的にたばこを吸う本数が多くてPMSに悩まされている人の場合は、少しでも本数を減らしてみると良いですね。
できることなら禁煙することが望ましいです。
こんな生活習慣を意識しよう!
PMSの対策としては、食べ物で緩和させることの他に、生活習慣を改善するという対策もあります。生理前だけでなく、常日頃から意識して生活するとより良いでしょう。
ストレス解消のために、スポーツやレジャーに取り組もう!
ストレスを上手く解消させるためには、スポーツやレジャーで汗を流すことが効果的だと言われています。
酸素を積極的に体内に取り入れる有酸素運動を行なうことで、体内の血行が良くなり、体のこりやむくみが軽減されるためです。
外に出て太陽の光を浴びることは、「セロトニン」と呼ばれる幸せホルモンを分泌することにも繋がります。
セロトニンは心の安定に関与するホルモンであり、うつ病などの精神疾患の治療としても取り入れられている物質です。セロトニンを作る原料となる「ビタミンB6」や「トリプトファン」についても、太陽の光を浴びることで活発に分泌されます。
外の空気を吸って深呼吸をしたり、緑の中を歩くことで視覚的に癒されたりする効果も、有効活用できると良いですね。
規則正しい生活リズムを心がけよう!
休みの日だからと言って寝過ぎてしまったり、昼夜逆転の生活をしてしまったりするのは、規則正しい生活リズムとはいえません。
人は朝、太陽の光を浴びることで概日リズムとのずれを修正しています。そのため、その日の天気や状況に関係なく、太陽の光を浴びることが非常に大切になってきます。
寝る時間が多少前後したとしても、起きる時間を同じにしておけば修正も可能なのです。
最も望ましいのは、寝る時間・起きる時間を一定にしておくことでしょう。
睡眠時間については、人によって個人差がありますが、6時間30分から8時間程度が望ましいと言われています。毎日全く同じ時間に寝て、同じ時間に起きるのは難しいと思いますが、なるべく理想的な睡眠時間に近づくよう、体を休めてあげましょう。
睡眠不足に陥ることで自律神経の乱れにも繋がるため、ホルモンバランスを崩しやすくなります。
1日3食!朝食は必ず食べよう!
近年、朝食を食べない人が増えていますが、朝食を食べないことで体が温まらずにボーっとした状態が続いてしまったり、集中力が低下してしまったりします。
こういった症状とPMSが重なり、更に体調を悪化させることにつながってしまうのです。
理想的なのは、1日3食、決まった時間に食事を摂り、毎日のリズムを一定にすることですが、時間がない時は、果物やヨーグルトといった簡単な食事だけでも構いません。
医師の指導の元、薬物療法をおこなうと改善されることも!
このような食生活・生活習慣を1ヶ月程度試してみて、何の改善も得られないときは、医師の指導のもと、薬物療法を行なった方が良い場合もあります。
まずは、産婦人科を受診してみてください。
精神的な症状が酷い場合は、心療内科の受診を勧められることもあります。
また、日常生活に支障が出るほどの症状が見受けられる場合は、1ヶ月様子みるまでもなく無理をしないで医師に相談するようにしてください。
まとめ
いかがでしたか?
PMSは人によってホルモンバランスが異なるため、症状や程度が異なります。
「私だけが怠けているのかな~」
と、マイナス思考に捉えずに、まずは症状を受け入れていくことが大切なのではないでしょうか。
今回ご紹介したのは、自宅で気軽にできる対策ばかりです。ご自身の仕事や都合と相談しながら、できる範囲で実践してみてください。
PMSに対する悩みが少しでも軽減すれば幸いです。