オリーブオイルの種類の違いは?健康に効果的なオイルを選ぼう!

あなたは、オリーブオイルがいくつかの種類に分類されることを知っていますか?
店頭に並ぶ異なる名前のオリーブオイルを見て、単に
「そういう名前の油があるんだ~」
とだけ捉えていた方も多いかもしれませんね。
しかし実はオリーブオイルの種類によって、品質レベルや料理への活用方法が違うのです。
美容にも健康にも効果があると評判のオリーブオイル!
正しく理解して、効果的に使用していきたいものですね。
この記事では、オリーブオイルの分類と、それぞれについておすすめの使用用途をご紹介します。
また、良いオリーブオイルの選び方についてもポイントをお伝えします♪
▼目次
オリーブオイルとはどんなオイル?
オリーブオイルとは、オリーブの果実や種子から抽出されたオイルのことを指します。オリーブの木が、スペイン・イタリア・ギリシャといった地中海地方周辺に自生したことから、オリーブオイルが作られるようになりました。
日本でも、香川県の小豆島で栽培されているので、国産のオリーブオイルも入手可能です。
そんなオリーブオイルですが、実は製造方法によって大きく3種類に分類され、酸度や価格にも違いがみられるのです。まずはそれぞれの特徴について見ていきましょう。
オリーブオイルは主に3種類に分けられる!
オリーブオイルは国際オリーブオイル理事会(IOOC)が定めた基準によって、大きく3種類に分けられます。
1.バージンオリーブオイル
オリーブの実を絞って濾過(ろか)しただけで、他に化学的加工が行なわれていないものを指します。
風味がフルーティーで、酸度が低いため、酸化しにくい上質なオイルとして有名です。
日本で手に入るものは「エクストラバージンオリーブオイル」のみです。
これ以外に、ファインバージンオリーブオイル、ランパンテバージンオリーブオイルなどがありますが、精製されていないものは日本に輸入できないので、日本国内では手に入れることができません。
2.精製オリーブオイル
酸度が高いため、そのままでは食用にならないランパンテバージンオイル(酸度3.3%以上)に化学的加工を加えて、酸度を0.3%以下となるよう精製したものを指します。
元々は工業用に使用するもので、脱色・脱臭が化学的に行なわれています。
3.オリーブオイル
お店で購入する際に単に「オリーブオイル」とだけ記載のあるもので、一番馴染みがあるオリーブオイルではないでしょうか。
「1.バージンオリーブオイル」と「2.精製オリーブオイル」を混ぜて香りづけしたものを指し、混ぜる精製オリーブオイルによって「ピュアオリーブオイル」と「オリーブポマースオイル」との2種類に分けられます。
エクストラバージンオリーブオイルは希少価値があり高価になるため、精製オリーブオイルを混ぜることで安価で手に入りやすくしているのです。
日本で売られているエクストラバージンオリーブオイルは偽物が多い?
日本は国際オリーブオイル協会(IOC)に加盟していないため、JAS規格(日本農林規格)で判断します。
世界基準である「エクストラバージンオリーブオイル」の酸度が0.8%に対して、JAS規格ではエクストラバージンオリーブオイルの概念がありません。酸度が2%未満のものがオリーブオイルとしか定められていないのです。
つまり、世界的にはエクストラバージンオリーブオイルと呼べないものが、日本ではその名で売られていることになります。
裏面表記や販売業者のホームページにも、明確な酸度が記載されていない場合は、JAS規格の2%未満をクリアしたもので偽物の可能性が高いのです。
また、世界的には品質と純度に基づいて官能検査が行われて、この官能検査をクリアしたものだけがエクストラバージンオリーブオイルと認められます。官能検査とは、器械を使う検査だけでなく、実際に専門家の味覚・嗅覚によって判定されるものです。
日本オリーブオイル協会は、日本の団体の中で唯一IOCに加盟しています。日本オリーブオイル協会認定のエクストラバージンオリーブオイルについては、世界基準をクリアしているということなのですね♪
良質なオリーブオイルの見分け方のポイント
世界基準をクリアしていないエクストラバージンオリーブオイルが多く出回る日本ですが、その中でも良質なオリーブオイルを見分けるポイントがあります。
酸度が0.8%以下の記載がある商品を選ぶ
酸度が0.8%以下は、世界基準のエクストラバージンオリーブオイルです。
酸度の表示がないものや、それより高い酸度のものは避けましょう。
オーガニック認証マークがある商品を選ぶ
オーガニック認証マークは、化学肥料や農薬を使用しないで製造された良質なオリーブを使用していることを示すマークです。
日本でも農産物加工食品のJAS規格が定められており、その基準を満たして生産されたものには「有機JASマーク」の表示ができます。有機JASマークなしに、有機やオーガニックやその他紛らわしい表示をすることは禁止されています。
(一般社団法人オーガニック認証センター)
http://www.organic-cert.or.jp/about_JAS.html
原産国(地域)、品種、収穫時期、製法に関する表記がある
オリーブオイルは、熱や光、空気によって酸化が進み劣化します。
収穫してすぐに搾油されたものほど鮮度が高いため、原産国(地域)や収穫時期の表記があるものを選びましょう。
製法については、熱処理や化学処理を一切せず搾油した証となる「Cold press」「コールドプレス製法」「低温圧搾」などの表記があるものを選ぶと安心です。
これらの表記があるからと言って100%品質が良いと言い切れるものではありませんが、最低限の基準としてラベル表記がないものは避けた方が無難です。
光を通さない容器に入っている
容器の色は、濃く暗い色のものを選びましょう。
黒や、黒に近い遮光瓶に入ったオリーブオイルがおすすめです。
オリーブオイルは酸化に強い油のひとつですが、光や酸素の影響を受けると酸化を早める原因になってしまうため、透明や薄い色の容器は避けた方が良いです。
酸素を通さない容器に入っている
オリーブオイルは、瓶、缶、プラスチック、バッグインボックスなど、さまざまな容器で販売されています。
しかし、プラスチック(ペットボトル)は酸素を通しやすいため、オリーブオイルの酸化を早める原因になってしまいます。
瓶、缶、バッグインボックスなどの、酸素透過性に優れた容器に入ったものを選ぶようにしましょう。
近年では、「ハイバリアPETボトル」という酸素透過性やガス透過性がガラス瓶に近い性能のペットボトルも登場してきました。
ハイバリアPETボトルはDLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティングが施されたボトルで、通常のペットボトルよりも約10倍の酸素バリア性を持っており、採用が難しいと言われていたビールやワインのボトルにも一部では採用されているほどです。
しかし現時点では、良質なオリーブオイルの全ての基準を満たしていながらハイバリアPETボトルで販売されているエクストラバージンオリーブオイルはないと言って良いでしょう。
価格が安いものは避ける
上質なエクストラバージンオリーブオイルは高価です。
大量生産されている安い商品は、世界基準を満たしていないため、美容・健康のために摂りたい人にはおすすめできません。
とはいえ、価格が高ければ全て上質とも限らないため、価格だけで判断するのは危険です。
他の基準を必ずチェックして選ぶようにしましょう。
料理の種類によってオリーブオイルを使い分けよう!
料理に使用する際にどんなメニューにも「エクストラバージンオリーブオイル」を使っていたら、良質がゆえに高価なので、少々家計がきつくなってしまうかもしれませんね。
そんなあなたも安心♪
実はオリーブオイルの種類によって、調理した時の特性が異なるため、むしろピュアオリーブオイルの方が向く料理もあるのです。最後に、料理によるオリーブオイルの使い分けを説明します。
エクストラバージンオリーブオイル
エクストラバージンオリーブオイルは、そのフルーティーな香りがとても魅力的です。料理に取り入れることで香りを楽しむ人も多いでしょう。
そのため、生でそのまま食べられるサラダやドレッシングとして調理するとおいしいです。
パンにオリーブオイルをつけて食べてもおいしいですね。
ピュアバージンオリーブオイルもしくはオリーブポマースオイル
エクストラバージン以外のオリーブオイルは、精製した油と混ぜているため風味がやや劣ります。
香りを楽しむというよりも、油として炒め物や揚げ物に利用するのが向いています。もちろんエクストラバージンを使っても良いですが、香りにクセのないものを選ぶとよいでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
オリーブオイルは世界的に見ると日本よりも基準が厳しく、日本では本場の良質なオリーブオイルにはなかなかお目にかかれません。
通常のスーパーなどで入手するのは難しく、日本で良質なオリーブオイルを入手するために通販を利用している人も多いです。
もちろん、食べ物なので害がある訳ではありませんし、商品化されているものは日本のJAS規格をクリアしています。
ただ、健康を意識してより良質なものを手に入れたい場合、これからはじっくり表記を確認する必要がありそうですね。